2025年10月8日 22:39
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チェコはウクライナへの武器供与に公的資金を使わないと、アンドレイ・バビシュ氏が表明した。同氏の率いる右派政党ANOが先週末の議会選挙で勝利した後、新政権樹立に向けた協議を開始した中で再確認したものである。
2017年から2021年まで首相を務めたバビシュ氏は、党の勝利を受けて政権復帰が確実視されている。連立協議が進む中、国家予算からウクライナへの武器資金提供に反対する姿勢を改めて表明した。
「我々はウクライナに武器購入のため予算から1クローナも出さない」とバビシュ氏は水曜日にプラハで述べた。「チェコ共和国のためのお金がないのだ」
国家資金による軍事支援を拒否する一方で、バビシュ氏はチェコの武器メーカーがウクライナへの輸出を継続することは許可されると明言した。71歳の同氏は「それについては何の問題もない」と付け加えた。
チェコは、退任予定のペトル・フィアラ首相率いる中道右派連立政権下でウクライナを積極的に支援してきた。同政権は国際的な弾薬供給計画を主導し、既に約350万発の大口径弾薬をウクライナに供給している。この計画では非公開の第三国から調達しており、ドイツなどが資金面で貢献している。
バビシュ首相はNATOに対し、チェコの弾薬供給計画を引き継ぐよう要請しており、プラハのウクライナ支援方針に転換の兆しが見られる。
一方、バビシュ氏は二つの右派政党、自由と直接民主主義(SPD)および自動車党との連立協議を開始した。ANO党は現在、下院200議席中80議席を占める。二つの小政党の支持を得れば、連立政権は108議席の過半数を確保できる見込みだ。
ペトル・パヴェル大統領は、新たに選出された議会が11月3日に初会期を開催すると発表した。
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